航海日誌 #56 (金貨を触れない男④)

さて、今日が最後の第四夜だ

ここからは俺の解説を付け加えよう

ひょんなことから老婆を助けて、逆に元気をもらったボラン

金貨について深く考え始めた

金貨というのは、天地万物が作り出したものではない、人間が採掘し、それを精錬・精製し、金貨を流通させることで

金貨が金貨たる所以なのだ、金貨は持ち運びにも容易だし、腐ることもない、

人間活動は、等価交換の元、文明を文明たらしめている、これが金貨の本質だ

今までの自分はその金貨に振り回されていた

そのベースにあるのは、Give & Takeなのだ

今まで自分は盗人としての生業としていたので、ただのTakerだったのだ

お金がない、と嘆く人間は、だいたい搾取しかしていない

価値提供が出来ていないんだ

そして、その価値があるところではなく、価値がないところで、価値提供している

夏の海辺でホカホカのおでん、雪山でアイスクリーム、

買ってもいいけど・・・というお客さんはいるが、100円なら買ってもいいよ、そんな状態だ

そんな目線で物事を考えてみるといい

そして、そのお金を手に入れた時に、それを何に変換したいのか、

もしかしたら金貨がなくても欲しいものは手に入るかもしれない

そもそもその欲しいものは誰が持っているのか？

そういう視点を変えてみて、

本当に嘆くべき状況なのか、それとも通り越し苦労なのか、

君の聡明な頭脳と素直な心で見極めて欲しい

さあ、そういうことで今日も元気に出向だ！！

誰よりも自由に・・・

レオ