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航海日誌 #54 (金貨を触れない男②)

やあ、諸君!!船長のレオだ!!

さて昨日の続きだ

お金の妖精に魔法をかけられたボランはとうとうお金を触れることの出来なくなってしまいました

朝起きて、あれは夢だったのか、と思ったボランでしたが、

朝食を買いに出かけようとしても金貨をつかむことができません

これは困った。。そうだ、使用人を呼んで買いに遣わそう

そういって、使用人に頼みましたが、使用人は金貨を持たせたまま、帰ってくることはありませんでした

ボランは、最初は仕方ない何とかなるさと諦め、食料だろうが、衣服だろうが、家の中にあるもので済ましました

ところが、それもとうとうそこをつきたのです

ボランはとうとう自分のしてきたことを後悔し始めました

“俺はどうしてこんな過ちに今まで気づかなかったんだろうか”

そうやって後悔しながらも、それでも助けて、という一言が

今までのプライドが邪魔をして言えなくなっていたのです

そういって心身ともにやせ細って行きました

そんなある日、どうしても外にでなければならない約束があり

ボランは渋々街へ繰り出しました

艶やかではあるが、古くなった服を着て街に出ると、

今までのボランを知っているものたちは、ボランを嘲笑します

“みろ、このざまを。しっぺ返しが来たんだ”

そんなこともう人に言われなくてももうボランは反省をしています

そして用を済ませて帰路で、脚の悪いそうなお婆さんを見かけました

そのお婆さんは、自分の実のお婆さんと同じくらいでしょうか

どうしてもどこか見捨てることはできずに、声をかけました

“婆さん、大丈夫かい?”

 

 

 

 

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